パニック障害は完治するのか
こんにちは、こんばんは。
Masakiです。
パニック障害って本当につらいですよね。突然襲ってきたかと思ったら、意外と頭のなかで長生きしてくれちゃいます。
見た目では絶対にわかりませんし理解されませんけど、当事者は全員困っています。
では、パニック障害ってそもそも完治するのでしょうか。
この記事では、パニック障害は完治するのかについてご紹介していきます。
パニック障害は完治するのか
「パニック障害は完治するのか」問題ですが、個人差はありますが完治すると思います。
厚生労働省のデータでは、パニック障害の原因は完全には解明されていないようです。
ボクの事例を挙げると1回目に起こしたパニックでは
- 朝飯しか食べずに1日中ギャンブルをしていた
- 身体からのご飯食べたいSOSを無視
- 爆音環境に1日中いたので脳がSOS
- 自責の念が後押し
- 動悸がして過呼吸気味になる
といった流れでした。
2回目に起こしたパニックでは
- 地元から車で80分かけてパチンコライターさんに会いに行く
- また負ける
- 自己肯定感の低さから自分を責めまくる
(マジで死んだほうが良いんじゃないかって思ったくらいです) - 80分間かけてひとりで帰る気持ちの重さ
- 動悸がして過呼吸になり救急車で運ばれる
という流れでした。
ボクがパニックを起こしたきっかけは、あらゆることから「逃げて逃げて逃げまくり」八方塞がりになって、自分ではどうしようもなくなったときに、脳がパニックを起こすことを選択したんだと思います。
いまなら考察できるのですけど、発作が起きたなあと感じたときに、パニック障害について調べないほうがよかったです。調べるなら、症状が落ち着いてきてから、答え合わせ的な感じが良いのかなとも考えます。
発症しているときに、発症原因について調べた経験ってありますよね。発症中ってすべての関連情報を脳が真に受けてしまうと考えています。
パニック障害の基礎知識を発症中に見てしまうことで、身体がその通りに反応してしまうのです。
つまり、さまざまな心理的要因が複雑に混ざり合った結果、パニックを起こしてしまっていると考えられています。
不安障害の原因は、まだ十分には解明されていません。どんな病気もそうですが、精神障害の発症には、生物学的(身体的)、心理的、および社会的要因がいろいろな度合いで関わっています。
不安障害も、かつては心理的要因(心因) が主な原因であると考えられてきましたが、近年の脳研究の進歩により、今日では、心因だけでなく様々な脳内神経伝達物質系が関係する脳機能異常(身体的要因)があるとする説が有力になってきています。
引用元:https://www.mhlw.go.jp/kokoro/speciality/detail_panic.html
では、完治させるためには、どんなことをすればいいのでしょうか。
私が2年間パニック障害と向き合ってきて、現時点で導き出せた答えが3つあります。
- パニック障害は克服していくもの
- かならず「1つずつ」クリアしていく
- 自分の意思と周りの環境を整わせる
克服していくもの
当ブログで何回でも繰り返していますが、パニック障害は治そうと思って治るものではありません。
ほかの病気、たとえば風邪でもそうだと思うのですが、治そうと思ってもすぐに治るものじゃないですよね。
個人差はありますが、鼻が詰まって、喉が痛くなって、発熱して、関節が痛くなって…っていう段階を、いやでも踏まされてきましたよね。
つまり「治す=克服する」がひとつの正解なのかなと考えています。
風邪のときは、40℃の高熱が出ようが、関節が痛くなって寒気がしまくって動けなかろうが、受け入れて耐えるしかありませんでしたよね。そして、あなたは実際に耐え切ってきたはずです。
風邪と同じように扱うのは難しい問題ですが、実際にパニック障害を乗り越えている人がいることも事実です。
パニック障害を通じて、ボクは「人間がひとりだけで生きていくのは100%不可能なんだな」と実感させられました。
かならず「1つずつ」クリアしていく
パニック障害を治すためには、一気に解決しようとせず、かならず「1つずつ」課題を分けてクリアしていくことが大切だと感じています。
たとえば風邪ですが、熱が下がってきた日に治ったと思って外出した次の日に、風邪をぶり返してしまった経験がある人も多いですよね。
安静にするという課題をクリアできなかったために、完治が遅くなったのです。
パニック障害を治すために大切なことも同じだと考えていて、かならず「1つずつ」クリアしていき、途中まででも良いからできたことを紙に書き出すことです。
パニック障害の厄介なところは、治すための段階が10あるとしたら、1段踏み外すだけで一番下まで落下してしまう可能性があるということです。
クリアできたことを目に見える形で残しておけば、前回できたことが成功体験として思い出せます。
そうすることで、脳の意識を少しずつパニックを起こす前の状態に戻していけるのではないかと考えています。
実際に「不安への対処法」として、厚生労働省が発表している方法があるので、ぜひご覧ください。
精神療法の基本は、患者の不安や恐怖を共感的に受容したうえで、不安への対処法 を指導し、克服するよう促すことである。
不安への対処法としては、「不安をやり過ごし、通り過ぎるのを待つ」「種々の方 法で、不安から注意をそらす(不安への過度の注目を減らす)」「深呼吸、筋弛緩 などのリラクセーション法を修得し応用する」「常に最悪の事態を予測する破局的 な考え方をやめる」などがある。
不安(恐怖)は、避けていてはいつまでたっても克服できないので、症状が軽快し たら、敢えて不安場面に入って行って、そこで耐える練習が必要である(曝露療法。 逃げずに耐えていると、時間とともに不安は自然に消えていく)。不安場面を列挙 し、不安の程度を数値化(0~10)して、数字の高いものから順に並べた一覧表を作 る(不安階層表)。表の不安の程度の軽い場面から練習を始め、成功したらその上 へと、少しずつ程度を上げていくよう促す。成功することが自信回復につながるの で、無理せず、休まず、練習を続け、成功体験を積み重ねるよう励ましながら指導 する。
引用元:http://hikumano.umin.ac.jp/PD_guideline.pdf
あなたの意思と周りの環境が整うとより早く治りやすい
パニック障害は神経伝達回路の障害なので、発作が起きても大丈夫という環境を作れると、脳の認識を少しずつ変えていけるかもしれません。
恐怖が頭を支配しやすいので、楽観的で協力的な人が近くにいると不安感を消してくれそうです。
過去との関連性として、次の3つがあります。
- ・過去に何らかのきっかけがあった
- ・発症前1年間のストレスが多い
- ・小児期に親との別離体験をもつ
引用元:https://www.mhlw.go.jp/kokoro/speciality/detail_panic.html
私自身に当てはめてみても、綺麗に当てはまります。
少しでもストレスがかからない環境で成功体験を作っていくことが、パニック障害から解放されていく方法のひとつなのではないでしょうか。
正しく知る不安障害 ?不安を理解し怖れを手放す? (ぐっと身近に人がわかる)
- 作者: 水島広子
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2010/09/03
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 3人 クリック: 13回
- この商品を含むブログ (1件) を見る
ほぼ治っていると判断される基準
パニック障害のほぼ治っていると判断される基準は、なんなのでしょうか。
精神科医YouTuberの樺沢紫苑先生によると、「週に2~3回パニック発作が起きて、自宅から一歩も出られない状態」をパニック発作と定義するそうです。
「1月に1回発作が起きるかどうか」の状態まで回復していれば、9割は治っていると判断して良いそうです。
なお、パニック障害の完全寛解率(発作を起こす前の自分に戻れる割合)は、3割というデータがあるようです。残り7割のうち、5割の人は症状がとても軽くなり、月に1回くらい発作があるかないかまで回復するみたいです。
2つの切り口からパニック障害を解説しているので、参考になるかと思います。
そう考えると「いまの自分でも日常生活を送れるレベルまで回復しているんだ」と、少し自信が持てるのではないでしょうか。
どんな精神病でも「後遺症」は残りやすい
このブログではパニック障害にフォーカスをしていますが、どんな精神病でも完全寛解する人は一部みたいです。ほとんどの人は、どうしても後遺症が残ります。
「なんで私たちだけ…」と考える人、自分を少しだけ責めてしまう人もいるでしょう。
私たちは、メンタルが弱くて人の痛みや苦しみを理解できるからこそ、精神病にかかったのだと思います。
人を平気で裏切ったりいじめたりするような人が、精神病にかかった事例を私は知りませんし、少なくとも知り合いにはいません。
もともとメンタルが強くないのに症状を寛解するのは、苦労するなんてレベルではないでしょう。
発作が起きたときに「あ、いつものが来たわ」くらいに思えないと難しいかと思います。
100%を目指すのではなく、90%を維持し続ける方法を考えていきたいですね。
今回の記事が少しでも気に入ったら、ぜひ読者登録をお願いいたします!